
第二種電気工事士の技能試験で多くの受験者が使っているホーザンの合格クリップが試験会場で禁止との情報がありましたので、その真偽について調べてみました。
第二種電気工事士の技能試験で合格クリップの持ち込みを考えている方はぜひ参考にしてください。
ホーザンの合格クリップは禁止されていない

結論から言うと2024年時点で、第二種電気工事士試験でホーザンの合格クリップは禁止されていません。
以下は試験センターの案内を一部抜粋しています。
・使用する工具
「候補問題」を確認し,作業に必要な工具はご自身でご用意ください。
他の受験者からの借用は禁止されています。
電動工具以外の全ての工具を使用することができます。
工具以外の物,例えば,テスタなどの計測器等の使用は禁止です。
ただし,電線を一時的に束ねるためのクリップ等については使用可能ですが,試験終了
までには,必ず取り外してください。出典:技能試験の概要と注意すべきポイント
(一般社会法人電気技術者試験センター「5.注意事項」)
沖縄の試験会場で合格クリップが使用禁止

合格クリップ禁止の情報の出所はX(旧Twitter)ですが、
試験センターの方では禁止されてないにも関わらず、使用を禁止されたということは会場にいた試験関係者の確認不足が原因と思われます。(ツイートでは本部指示となっていますが。。。)
試験係員について
一般的に試験係員はアルバイトで募集されているケースが多く、アルバイトの場合は試験センターの情報をすべて把握できてない可能性もあります。
持ち込み禁止の対応は現場で違う場合がある
試験中に机上に置ける物、置けない物は試験関係者によって対応が変わる場合があります。
電動工具など試験センターが公表している物については、対応は変りませんが、それ以外は現場によって対応が変わる可能性があります。
私が聞いた情報では、
・缶コーヒーを机上に置く〇
・シャーペンの芯ケースを机上に置く×
・アップルウオッチを装着して受験×
アップルウォッチは通信機能があるため理解できますが、缶コーヒーはOKなのに、シャープペンの芯ケースがダメなのは理解しがたいですね。
通常、現場で判断できない物は本部に確認が必要なはずですが、現場で判断しているケースだと思われます。
いずれにしても、失格は避けたいので、不安な場合は試験開始前に確認しておいた方がいいでしょう。
試験開始後になると本部への確認が難しく、試験監督の判断になる可能性があります。
合格クリップはホームセンターで買える?
合格クリップはホーザンの直販サイトやAmazon、楽天などで買えますが、ネットの場合は送料の方が高くつくかもしれません。
値段も高くないので、ホームセンターで探すよりはAmazonで購入するのがおススメですが、近くにカインズやコメリ、コーナンなど大手のホームセンターがあれば購入できると思います。
合格クリップを代用できる物
合格クリップが近くで手に入らない、あるいは別の物で代用したい場合もあると思います。
合格クリップは結線する前にケーブルを束ねてミスを防ぐことが目的なので、ケーブルを束ねられる物であれば何でも構いません。
受験者の中には、
・結束バンド(インシュロック)
を代用する人もいます。

合格クリップは束ねたケーブルをあまり強く固定できなので、人によっては結束バンドの方が使いやすいでしょう。
試験で結束バンドを使う場合は取り外しのために、ニッパーも用意しておきましょう。
合格クリップ以外の物で代用するときの注意点
ホーザンの合格クリップには、束ねたケーブルを強く固定することが難しいというデメリットがありますが、裏を返せばケーブルをの被覆を傷つけずに固定できるメリットがあります。
結束バンドで代用した場合、ニッパーで切断する際にケーブルを傷つけてしまう可能性があります。
下の写真は電気技術者試験センターが公表している欠陥例。
ここまでくると作業のやり直しで時間をロスしてしまうため、時間内に完成できないリスクがあります。

(出典:電気技術者試験センター)
普段は慣れていても、試験本番では焦ってケーブルを傷つけてしまう可能は十分あります。
合格クリップを使うメリット【初心者こそ使うべき理由】
技能試験で合格クリップを使う理由は「なんとなく便利そうだから」ではありません。初めて受験する人ほど、その効果を実感できます。
結線ミスを防ぐ
ケーブルをまとめておくことで「どれをどこに繋ぐか」が一目でわかり、誤結線のリスクが下がります。
作業がスムーズになる
バラバラになりがちなケーブルを仮固定することで、手元が安定し作業ペースが上がります。
被覆を傷つけない
適度な力で固定するため、被覆を損傷して欠陥になるリスクがほぼありません。
取り外しが簡単
試験終了前に必ず取り外す必要がありますが、ワンタッチで外せるので時間を取られません。
合格クリップだけでは防げない技能試験の3つの失敗
合格クリップは、電線を一時的にまとめて結線ミスを防ぐのに便利なアイテムです。
しかし、合格クリップを使っていても、技能試験のすべての失敗を防げるわけではありません。
特に注意したいのが、次の3つです。
①リングスリーブの圧着ミス
合格クリップを使えば、電線をまとめた状態で結線を確認できます。
しかし、圧着するリングスリーブのサイズを間違えたり、圧着が不十分だったりすれば欠陥になる可能性があります。
本番でやり直しが必要になると、かなりの時間を失うからです。
合格クリップは結線前の確認に役立ちますが、圧着作業そのものは繰り返し練習して身につける必要があります。
②器具の取り付けミス
技能試験では、リングスリーブの圧着以外にも、ランプレセプタクルや端子台などの器具を正しく施工する必要があります。
例えば、次のようなミスです。
- ランプレセプタクルの輪づくりが不適切
- 端子台への心線の挿入不足
- 器具の指定された端子への接続間違い
- 電線の被覆を必要以上に傷つけてしまう
こうしたミスは合格クリップでは防げません。
候補問題を完成させるだけでなく、苦手な器具の取り付けを繰り返し練習することが重要です。
③制限時間内に完成できない
第二種電気工事士の技能試験は40分間です。
合格クリップを使うことで作業がスムーズになる場合もありますが、それだけで施工時間が大幅に短縮されるわけではありません。
私は練習の段階から25分以内で候補問題を完成させることを目標にしていました。
本番では施工ミスに気づいてやり直しをした際、ケーブルを机の下に落としてしまった経験もあります。
幸い時間内に完成して合格できましたが、普段の練習から余裕を持って完成できるようにしておくことが大切だと感じました。
合格クリップを使う練習だけでなく、実際の候補問題を制限時間内に完成させる練習も必要です。
これから練習を始める方は、候補問題13問分の材料がそろった練習セットを利用すると、必要な材料を個別に探す手間を減らせます。
合格クリップだけ買う?練習材料セットも必要?
合格クリップは便利ですが、すべての受験者が新しく練習材料セットを購入する必要はありません。
現在の練習状況に合わせて、必要なものを選ぶことが大切です。
すでに練習材料が十分にある人
候補問題13問分の練習材料がそろっていて、工具も持っている場合は、合格クリップだけ追加購入すれば十分なケースもあります。
また、苦手な作業が限られているなら、リングスリーブやケーブルなどの消耗品だけを買い足す方法もあります。
無理に高額なセットを購入する必要はありません。
これから技能試験の練習を始める人
一方、これから独学で技能試験の対策を始める人には、候補問題13問分の材料がそろった練習セットが便利です。
理由は、候補問題ごとに必要な材料を自分で調べて購入する手間が省けるからです。
練習セットを利用すれば、材料集めよりも施工練習に時間を使いやすくなります。
電工石火シリーズには、練習材料だけのセットや工具付きセットなどがあります。
すでに工具を持っている人は材料のみ、工具を持っていない人は工具付きセットという選び方ができます。
練習材料は1回分・2回分・3回分のどれがいい?
練習材料セットを購入する際に迷いやすいのが、候補問題を何回練習できるセットを選ぶかという点です。
| セット | 向いている人 |
|---|---|
| 1回分 | 工具や施工に慣れている人、追加練習用 |
| 2回分 | 独学で初めて技能試験に挑戦する人 |
| 3回分 | 作業に不安があり、反復練習を重視したい人 |
※セットの内容や販売状況は購入前に確認してください。
私自身は、候補問題を一通り練習したうえで、苦手な問題を追加で練習する方法を取りました。
最初からすべての候補問題を何度も施工する必要があるとは限りません。
まずは1周して苦手な作業を把握し、その後は必要な部分を重点的に練習すると、材料を無駄にしにくくなります。
初めて技能試験を受験するなら、2回分を一つの目安として、予算や工具への慣れに応じて選ぶとよいでしょう。
技能試験の全体的な流れ【初めての受験者向け】
練習では完璧にできていても、やはり本番は緊張します。技能試験は当日の流れを事前に把握しておくだけで、本番の焦りが大きく減ります。
-
1
受付・座席確認
会場に着いたら受付を済ませ、指定された席につきます。工具・材料の持ち込みチェックがある場合も。
-
2
試験説明・注意事項の読み上げ 確認チャンス
試験開始前に監督員から注意事項が読み上げられます。合格クリップなど持ち込み品について不安があれば、このタイミングで確認しましょう。
-
3
問題用紙・材料の配布
候補問題の番号が書かれた問題用紙と、施工に必要なケーブル・器具一式が配られます。材料に不備がないか確認しましょう。
-
4
試験開始(作業時間40分)
試験開始の合図と同時に作業スタート。複線図を書いてからケーブルの切断・剥き・結線・取り付けの順で進めます。合格クリップはこの間に使用できます。
-
5
終了前にクリップを外す 要注意
試験終了の合図が出る前に、必ずクリップや結束バンドなどを取り外してください。付けたままだと欠陥扱いになります。
-
6
試験終了・退場
作業終了後は手を離し、監督員の指示に従って退場します。持ち込んだ工具・クリップを忘れずに回収しましょう。
まとめ
今回は第二種電気工事士技能試験においてホーザン合格クリップの持ち込み禁止の真偽ついて紹介しました。
今回調べた情報によれば、
・沖縄の試験会場でも現在は問題なく試験で使用できている
・合格クリップの代用は注意が必要
ということが確認できています。
合格クリップの代用については、ダブルクリップや結束バンドの代用例がありますが、最新の試験センターの情報を確認してから使用するようにしましょう。
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