「工具や練習用の材料はどれを買えばいいの?」
「いつから練習した方がいいの」
とお悩みの方へ、
予備校の試験対策講座への参加を迷っている方も多いとも思いますが、あまりお金をかけたくないですよね。
今回は独学でも簡単合格できる方法を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
電気工事士2種の実技は練習なしで合格できる?
・練習材料が高くて用意することができない
などの理由で練習せずに試験に合格したいと考えている人も多いみたいですね。
すでに何度か、受験している方なら練習なしで合格できるかもしれませんが、実技試験が初めてで全くの練習なしで合格は無理でしょう。
なぜなら、
試験問題はただ作品を完成させるだけでなく、問題の施工条件を満たしている必要があります。
第二種電気工事士の技能試験(実技)の概要
第二種電気工事士の技能試験は年に2回実施されます。
今回の筆記試験の合格者や、前回の筆記試験合格者が受験できます。
試験名 | 第二種電気工事士 技能試験 |
試験会場 | 筆記試験合格者に案内 |
試験日程 | 7月と12月 |
受験条件 | 筆記試験合格者、前回の筆記試験合格者、電気工事士法で定める過程を卒業した方等 |
試験時間 | 40分 |
技能試験(実技)の難易度
技能試験の難易度は、普段から現場で作業している人にとっては、難しくはありません。
下の表は、試験センターが公表している技能試験の合格者数で合格率は全国で70%以上なので、しっかり対策できれば一発合格も可能です。
(出典:一般財団法人 電気技術者試験センター)
初心者の方が一発合格するためには十分な対策が必要なので、次に紹介する方法を読み進めてください。
候補問題のうち1問が出題される
第二種電気工事士の技能試験では、支給される材料を使って電気工作物を作成する技能問題が出題されます。
出題される問題は候補問題として電気技術者試験センターのHPで公表されているため、初心者でも十分対策が可能です。
ただ、問題は試験会場で異なり、自分の会場でどれが出題されるかは当日までわかりません。
そのため、どれが出題されても合格できるよう、練習で全問をマスターしておきましょう。
技能試験の練習は、直近の試験で出題された問題を使うのがいいですね。試験センターのHPで解答含めて掲載されています。
メモ
工具は受験者の持ち込み
技能試験に必要な工具は受験者の持ち込みが必要です。
試験会場で工具の貸し出しは行ってないため、現在持ってない工具については購入するか、事前に借りておく必要があります。
工具の種類 | 使用頻度 |
ケーブルストリッパー | ★★★★★ |
圧着ペンチ | ★★★★ |
マイナスドライバー(先端幅が5.5ミリ) | ★★★ |
プラスドライバー(2番) | ★★★ |
ペンチ(絶縁ペンチで150~175㎜) | ★★★ |
ウォーターポンププライヤ | ★ |
電工ナイフ | ★ |
スケール | ★ |
ケーブルストリッパー以外は試験センターが作業で必要としている「指定工具」ですが、実際の作業ではケーブルストリッパーが最も活躍します。
家にまったく工具類がない方は、上記の工具が一式入った技能試験用の工具セットを購入するのが簡単です。
試験に必要な工具について後ほど紹介しますね。
欠陥が1つでも不合格
技能試験は筆記試験と違い、ミス(欠陥)が1つでもあると不合格です。
欠陥とは、いわゆる施工ミスのこと。試験センターのこちらのページに欠陥と判定される基準が掲載されています。
技能(実技)試験の勉強に必要なもの
技能試験の勉強をはじめるにあたって、まず必要なものは「工具」と「練習用材料セット」です。また教材は、テキストではなく動画がおすすめです。
技能試験に必要な工具
ちなみに電動工具やテスターの持ち込みは禁止されています。
・圧着ペンチはグリップが黄色のもの
・クリップがあると便利
・カッターナイフは自粛
ケーブルストリッパーはホーザンのVVFストリッパー(P-958)一択
ストリッパーは、ケーブルの外装や絶縁被覆(内装)を剥くのに必須です。
メーカーからさまざまなストリッパーが販売されていますが、技能試験で使用するなら
理由としては、
「スケール付きなので寸法が計れる」
「工具先端が輪づくり(のの字曲げ)しやすい」
と複数の作業をこれ1本でできるからです。
ホーザンのストリッパーを推奨していない人もいますが、初心者はホーザンのストリッパーでないと本番は厳しいと思います。
他のメーカーのストリッパーで練習したこともありますが、ホーザンのストリッパーが圧倒的に早いですね。
7〜8割の作業はストリッパー1本で作業可能です。
・ケーブルの切断
・ケーブルの外装・内装の剥ぎ取り
・輪づくり(のの字曲げ)
ホーザンのP-958なら、どの候補問題でも必要になる上記がスムーズに作業できますね。
圧着ペンチは黄色グリップ
電気工事士技能試験で使用できるのは「リングスリーブ用圧着工具 JIS C9711:1982/1990/1997適合品」のみです(グリップが黄色のもの)。
↑写真はホーザンのP-738
圧着マーク(〇、小、中)が付かないもので圧着すると欠陥扱いになるので注意してください。
合格クリップがあれば便利
圧着する前に複線図通りに電線をクリップでまとめましょう。
一度、圧着したりコネクタで結線するとやり直しで結構時間を取られてしまいます。
ダブルクリップやインシュロックでも可能ですが、技能試験用に作られたホーザンの合格クリップが便利です。
ただし、クリップなどを外さず作品を提出すると不合格になるので、圧着したらすぐ外す癖をつけましょう。
カッターナイフは自粛
カッターナイフは安く用意できるのですが、試験中に指を切るリスクがあるため、使用しない方がいいですね。
電気技術者試験センターからも試験中にケガをして退出する受験生が増えていることから自粛を求めています。
↑電工ナイフ。VVRケーブルの外装被覆をはぎ取るときに使います。
メモ
ホーザンの工具セットがおススメ
電工試験に必要な工具を紹介しましたが、1種類ずつ試験に持ち込み可能か確認するのは結構大変です。
私も工具をなるべく安く買おうとして、1種類ずつネットの最安値を調べましたが、
理由としては1つずつ買うよりのホーザンのセットの方が安かったのと、探す手間を勉強時間に充てたかったからです。
ホーザン(HOZAN) 電気工事士技能試験工具セット 基本工具一式 P-958VVFストリッパー 候補問題全13問の解説動画付ハンドブック DK-28 新品価格 |
独学なら練習用材料セットは2回分がおすすめ
独学なら練習用材料セットは2回分がおススメです。
苦手な出題問題は材料を追加して3回以上やるがいいでしょう。
私も材料を2回分購入し、余ったケーブルで苦手な問題を練習していました。
ちなみに、筆記試験後には技能試験用の練習用材料の売り切れが続出しますので、筆記試験が終わったら早めに注文しましょう。
「電工石火」電気工事士技能試験セットは先ほど紹介したホーザンの工具セットと練習用材料がセットになった商品もあるので、工具の準備もこれからという場合は、チェックしてみてください↓
技能試験(実技)の勉強にテキストは不要
技能試験(実技)の勉強にテキストは不要なので、購入する必要はありません。
正直言って、テキストを見ても理解するのは難しく、次に紹介する動画サイトを見ながら実践していくのが合格への近道です。
私が使ったのはホーザンの工具セットDK-28に付属してたこのハンドブックだけです↓
おススメの動画
おススメの動画サイトはYoutubeチャンネル「電工試験の虎_ホーザン」です。
二種の技能試験に関連する動画がすべてそろっていて、正直、この動画を見ながら練習するだけで合格レベルに到達することができます。
技能試験の動画はいろんな方が出していますが、初心者の場合はこのチャンネルの動画だけで勉強した方がいいですね。
有料のDVD教材より無料で見れるホーザンの動画の方がわかりやすいです。
技能試験(実技)を合格するポイント
技能試験の勉強で大切なことは、とにかく手を動かすことです。
試験時間40分はあっという間です。完成させられないまま不合格となる人も少なくありません。
ここでは、合格のために押さえておきたいポイントを紹介します。
・30分以内の完成を目指す
・練習は全問2回以上やる
・基本作業は繰り返す
・試験前日に欠陥条件をすべて確認
複線図は5分以内に書き終える
技能試験では、まず施工条件を確認し、複線図を描くところからはじめます。
どれだけかかっても5分以内には複線図を書き終えるようにしましょう。
試験の時間配分は下記が目安です。
施工:30分
見直し:5分
問題を見ただけで、何も考えずに複線図が描けるくらいの状態まで練習では書きまくりました。
試験本番で私が書いた複線図↓
30分以内の完成を目指す
試験本番は40分ですが、30分以内の完成を目指しましょう。
本番は焦りや普段練習で使っている材料とは別のメーカーの物が支給される場合もあります。
30分以内に完成できない場合、施工ミスを見つけてもやり直す時間がありません。
練習は全問2回以上やる
1周目は動画を見ながら工具の使い方に慣れ、2周目で時間内に収まるよう練習する流れがスムーズです。
おそらく、1回目は動画を何度止めてから作業するので、1問2時間ぐらいかかります。笑
でも問題をこなすについれて、スピードアップできるので、絶対にあきらめないでください!
・不安な問題は追加の材料を買って練習する
独学の場合、上記がおすすめの練習方法です。
基本作業は繰り返す
技能試験には、どの問題でも必要になる基本作業が2つあります。
・ランプレセプタクル(露出型コンセント)結線用の輪づくり(のの字曲げ)
とくに輪づくり(のの字曲げ)は欠陥につながりやすい箇所です。
この2つの基本作業はほとんどの問題で出てくるので、徹底的に練習することでスピードアップにつながります。
■ランプレセプタクルの結線・のの字曲げ(推奨50回以上)
■引掛けシーリングの結線(推奨30回以上)
欠陥条件をすべて確認
致命的な欠陥条件は、実技の練習をしていれば自然に覚えられます。
ホーザンの動画でも、やりがちな欠陥ポイントについて紹介しています。
ただ、見落としやすい欠陥もあるので、前日までに電気技術試験センターの「欠陥の判断基準」に目を通しておくと安心です。
工具入れの置き場所を固定する
技能試験では工具の持ち替える時間のロスを防ぐためや作業スペースを確保するために、工具入れの置き場所を固定して、使ったら元の場所に戻すようにしましょう。
工具入れだけでなく、電線クズを片付けるタイミングや袋の位置なども固定して練習するようにしましょう。
技能試験(実技)当日の注意点
第二種電気工事士の技能試験は、以下の流れで進みます。
・材料配布
・材料確認
・試験開始
・作品に札を取り付ける
トータルで1時間20分ほどです。最初の説明後は入室禁止になるため、早めに会場へ到着しておきましょう。
試験当日は、練習した通りに落ち着いて作業することが大切です。
ここでは、あらかじめ知っておいたほうがよい試験の注意点をお伝えします。
試験会場の机は小さめ
私が受験したときの試験会社の机は小さく、試験中に何度も材料を落としてしまいました。
たまたま、係の人が近くにいたので、対応してくれましたが、普段の練習から狭いスペースでの作業に慣れておいた方がいいかもしれません。
材料の追加支給は早めに
支給材料のうち、次のものは追加支給が受けられます。
・リングスリーブ
・差込型コネクタ
途中で失敗に気づいてら、追加支給をお願いしましょう。
ただ、試験官を机まで呼んでの手渡しになるため、追加が必要とわかったら早めに申し出ましょう。
スマートウォッチはNG
技能試験は時間が短いので時計を見ながら時間を意識して作業を進めていく必要があります。
時計の持ち込みは許可されていますが、アップルウォッチなどのスマートウォッチは持ち込みが禁止されているので注意!
とにかく完成させる
多少、見栄えが悪くても、配線図・施工条件通りにできていれば合格です。
逆に、時間通りに完成できなければ間違いなく不合格。
不安なところがあっても、試験時間がギリギリなら完成を優先させましょう。
まとめ
この記事では電気工事士2種の実技(技能)試験を簡単に合格できる方法を紹介しました。
電工2種の試験は、出題問題が事前に公表されているので、きっちり対策しておけば簡単に合格できます。
テキストは買わずに、Youtubeチャンネル「電工試験の虎_ホーザン」を見ながら練習すれば問題ありません。
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